※本ページはプロモーションが含まれています
高齢者デイサービスで働いていると誰もが一度はぶつかる壁があります
それは
今日のレクリエーション、何しよう…
というもの。
毎日同じレクでは良くない
ネタが尽きてしまった
などとお困りではないでしょうか
そんな時、少ない道具でできるのが
”歌レク”です
デイサービスにはカラオケセットがある施設も多いですね
私が勤務しているデイではYouTubeで懐かしい音楽や映像を流すこともあります
お手軽にできるレクですが、こんな経験はありませんか?
簡単だと思って歌レクをやったけどイマイチ盛り上がらなかったよ
有名な曲だと思って流したら、誰も歌えなくてシーン…
そんな状況が続くと
レクの当番に当たりたくない
この時間が苦痛…
となってしまいます
そこで、この記事では
若い世代は知らないけど、高齢者には知名度のある曲の紹介や
歌レクの盛り上げかた、スキマ時間の潰し方をお教えします!
司会が苦手、視線や沈黙が怖い…という方も
この記事を読んで実践してもらえば、きっと自信を持ってレクを担当出来るようになりますよ!
この記事を書いているのは
- 30代の准看護師
- 高齢者デイサービスで3年勤務
- レクはもちろん、送迎、入浴、何でもやっています
- 当番制で、昼食も作ります!
必ず歌える、懐かしの歌5選
私おすすめの歌はこちらです!
二人は若い(昭和10年)
お座敷小唄(昭和39年)
リンゴの唄(昭和20年)
憧れのハワイ航路(昭和23年)
青い山脈(昭和24年)
このタイトル初めて見たよ!
という若い世代の方はぜひYouTubeで検索してみてくださいね
これらの歌は多くの高齢者(現在のデイサービスご利用の世代)が知っており、歌える方も多いです
なぜ歌える方が多いのか、それにはちゃんと理由があり後述しています!
盛り上がる曲の選び方
高齢者=演歌が好き、と予想する方が多いのではないでしょうか
では演歌歌手で有名な人と言えば誰を思い浮かべますか?
北島三郎や小林幸子、美空ひばりかな
この方々の名前が思いつくのは自然なことですね
しかし、実際にこの方々の有名な曲を流してみると
聞いたことはあるけど、歌えないなあ
となるのです
若者から見た「有名な演歌歌手」の歌は、今現在デイサービスをご利用の方にとっては比較的最近の曲であり、音楽に合わせて歌えないことが多いのです
ではどのような曲が良いのでしょうか?
ポイント①利用者様の年齢・生まれた年を知ろう!
現在、私が勤務するデイサービス利用者の年齢層は70代後半〜90代です
生まれた年で言うと、大正の終わり〜昭和20年代前半辺りです
その年に10〜20プラスした年代の曲、
つまり利用者様が10〜20代の頃にヒットした歌を探してみると良いのです
自分自身に置き換えてみると、中学生〜20歳頃が一番流行りの曲に詳しかったような気がしませんか?
デイサービスをご利用の高齢者さんも、中学生〜20歳の頃に流行った歌が一番耳に残っているようです
私がお勧めする曲にあげた「二人は若い」という歌は昭和10年に発表された曲だそうですが、90代の方も70代の方も歌える親しみやすい歌です
では、どんなに時がたっても、その音楽を聴くと抵抗なく歌えてしまう楽曲には、どんな特徴があるのでしょうか?
ポイント②同じリズムの繰り返しで単調
必ず歌える、懐かしの歌5選にあげた楽曲は、2番3番と進んでいっても同じリズムの繰り返しでとても歌いやすいです
例えば
Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏…の繰り返し
平成・令和の楽曲のように複雑な転調がありません
何といっても覚えるのが楽!
職員が一緒に歌うことも求められる場合もありますので、覚えやすい・歌いやすいところにメリットがあるのも◎!
下手でも良いから一緒に歌いましょう!ご利用者様は喜んでくださいますよ
さらに、前奏を聞いた瞬間に
「あ!聞いたことがあるぞ」
と記憶を刺激する音楽がいくつかあります
ポイント③耳に残るイントロをもつ歌
私がお勧めしている歌の中で「リンゴの唄」と「憧れのハワイ航路」は前奏(イントロ)を聞いた瞬間に利用者様の目の色が変わります
あ!この曲は…!
としっかり前奏に耳を傾けられ、歌い出しにピッタリ合わせて歌える方が多くみられます
どうして歌詞を見なくても歌えるのですか?と聞くと
「自分達が若い頃はテレビがなく、ラジオで流行りの歌を覚えた。だから音楽を聴くと自然と口が動くんだよ」
と教えてくださいました
さすがは流行した楽曲。その前奏には、皆さんの記憶を呼び覚ます力があると私は思っています!
これは私の経験上の話ですが、認知症の方でも何も見ずとも口が勝手に動いて歌える方もたくさんおられます!本当です
更に、特徴的な前奏で、私が勤務しているデイサービスで人気がある曲をひとつご紹介します
番外編:単調なリズムじゃないけど歌える!
ペギー葉山さんという方の歌で
「南国土佐を後にして(1953年)」
とても特徴的な前奏で始まり、利用者さまからは次々に
「南国土佐だ」
と声が上がります
この歌はリズムが独特です。つまり「同じリズムで単調である」というセオリー通りではないのですが
なぜか歌い出しからピッタリ歌える方が多いので驚きです
流行りに敏感なお年頃だった皆さんは、単調なリズムの繰り返しばかりではなく
新しいタイプの楽曲に興味深々だったのでしょうか
現代に置き換えると、YOASOBIの「夜に駆ける」が発表された時
これまで世に出てきたものとは全く違う楽曲に衝撃が走りましたが
そんな感じではないかと思う、昭和生まれの私(話がそれて申し訳ない)
歌レクを、今日はちょっと味変したいなと思った時は「南国土佐を後にして」をぜひ流してみてください
歌レクをもっと盛り上げよう!
課題①リクエストの聞き方
歌レクをしようとして、こんな経験はありませんか?
何かリクエストはありませんか〜?
シーーン(沈黙)
きっと心当たりのある方もおられると思います
曲選びの迷いを解決するためには
どんな歌を選んでおけば良いのか、リサーチすることが大事です
リクエストはないですかと聞いた時、皆さん口を揃えておっしゃるのが
「思いつかない」です
好きな歌や歌えるものはたくさんあるはずですが、パッと出てこないようですね
ただ!実際に曲を聞くと
「覚えてるよ、流行ったもんなあ」
「懐かしいね〜若い頃よく歌ったよ」
という歌はたくさんあるのです!
先ほど記述したように、ラジオで聞いて頭の中にこびりつくくらい覚えておられるのでそこを引き出して差し上げることが大事です!
そのためには、まず
利用者様の年齢層を知る
生まれた年の10〜20年後の流行歌をチョイスしてみる
そしてここがポイントです!
レク以外の時間にBGMとして流す
自然に口ずさんだり、歌われる方が多い曲をピックアップし、レクリエーションの時間にみんなで歌えるように準備するのです
簡単そうに感じる歌レクでも
なるべく全員に声を出して歌ってもらおう
楽しんだり懐かしい思いになってもらいたい
と心から思うのなら下準備が大事!ということですね
下準備で言えば、歌詞を書いた紙(歌詞カード)を配ると歌える方が増えてさらに良いと思います
歌詞カードを作る際の工夫やメリットはこちらです
・目が見えにくい方に配慮して字を大きくする
・1番、2番…と書いておく。間奏の時に「次は2番ですよ〜」などと案内がしやすいから
・一度作成しておけば何度も使える
・リサーチの結果、皆さんの反応がよかった歌→歌詞カードを作成…ということは、今後どの歌を選べば良いかと悩む時間を減らすことができると言えます
・後輩や新人職員が入った時にも便利です。きっと重宝されるでしょう
課題②時間が余ってしまう
何曲か続けて歌ってもらったけど、まだあと10分もある…
なんてことにならないための工夫をご紹介します
準備体操をしよう!
まずは深呼吸
両手をバンザイして軽くストレッチ。バンザイのまま体を左右に倒したり腰を捻って右向き・左向きになる
首を前後左右に動かしたり、回したり…と
決まりはありません!個性を活かして自由にやってみましょう
レクの担当になったスタッフによって色んなバリエーションがある方が面白いです
次に発声練習をしましょう!例えば
・あめんぼあかいなアイウエオ…と声を出してもらう
・早口言葉を言う
・「私に続いて声を出してくださーい!ラララー…ハイ!」
などなど、職員のユーモアも大事になってきますね
準備体操を行った分、時間を”潰す”ことができます
潰すと言うと聞こえが悪いですが、これは本当に”潰す”だけではなく、歌う前に体と喉をほぐしておく大事な時間なのです!
懐かしい歌で楽しんでもらう、多くの方に参加してもらう、しっかり声を出すなど、目的や意味を持ったレクリエーションにしたいですからね
イントロクイズをしてみよう!
先ほど記述したように、前奏を聞いて「この歌は聞き覚えがあるぞ」と思ってもらえるような曲を選んでおけば、イントロクイズを行うことができます
イントロクイズの進め方(例)
まず前奏を少し流して反応を見る
そしてもう一度前奏を流します。今度は少し長めに
「何と言う題名の歌かわかった方おられますか〜?」など聞いてみる
すぐに答えを言わず、何人かの方に答えをうかがってから
「正解は…〇〇でした!〇〇さん大正解!皆さん拍手〜!」
といった感じで正解を発表し、その後みんなで歌いましょうと持っていき、再度前奏から流して歌う
ここでのポイントは、間違っていても否定はしない事
頑張って答えて下さったのに「違います!」ばかりでは心が折れてしまいそう…
そんな時は、
惜しい!私も初め聞いた時はそれかと思いました!
確かに、その歌も良い歌ですよね〜!
その題名は初めて聞きました!今度勉強してきますね!
といった具合に、返しの引き出しを増やしておきましょう!
また、自分からあまり発言をされない方にも話を振ってみましょう
「〇〇さんは今の音楽に聞き覚えはありませんか?」
「〇〇さんも、××という題名で合ってると思いますか?」
などなど。
司会に慣れないうちは、自分から進んで発言をしてくださる方とばかりコミュニケーションをとりがちになります
あまり話されない方にも話を振って、孤立する人が出ないように心がけましょう
さらに、すぐに答えがわかってしまった場合には
ではどなたが歌っていたかわかる方〜!
と、歌手の名前も思い出して答えてもらうとさらに広がって良いですよ
配慮や工夫
歌詞カードの工夫をおさらいしておきましょう
字を大きくする
1番2番…と書いておく
他には
字は見やすい色を使う
黒を使用するのが自然だとは思いますが、念の為記述しておくと
高齢になると黄色は見えにくくなるそうです
黄色に近い黄緑や薄いオレンジなども避けると良いでしょう
テンポについての配慮
カラオケで速さを調整できるなら、ゆっくりめにすると良いでしょう
YouTubeを利用する場合
YouTubeをテレビ画面などに映して流す際はあらかじめ”下見”をしておき
字幕が出るものや最後まで歌が入っているものなど
こちらの希望に沿うものや利用者様の目線で”分かりやすいもの・見やすいもの”に目星をつけておきましょう
いざ歌いましょう!となってからモタモタしていては印象がよくないですからね…
まとめ
今日のレクリエーションは何しよう?と悩んだ時は、少ない道具でできる『歌レク』が◎
歌レクをもっと盛り上げるための工夫をおさらいしておきましょう
なるべく多くの利用者様に参加してもらうために
私の経験では、10代〜20代頃に流行った歌をよく覚えておられると感じています
利用者様がその年齢の頃の流行歌を調べてみると良いでしょう
2番も3番もワンパターンな歌なら誰でも覚えやすいです
二人は若い(昭和10年)
お座敷小唄(昭和39年)
リンゴの唄(昭和20年)
憧れのハワイ航路(昭和23年)
青い山脈(昭和24年)
レクの時間以外で、利用者様が10〜20代の歌をいくつか流してみましょう
何人かの方が自然と口ずさんでしまう歌を見つけたら、歌詞カードを作って本番のレクに備えておきましょう
準備体操・ストレッチ・発声練習!
イントロクイズも楽しいですよ
歌詞カードは文字の大きさや色に気をつけ読みやすいものを作りましょう!
テンポが調整できれば、少しゆっくりめにしてみましょう
YouTubeを見せる時はあらかじめ下見をしておき、利用者様の目線に立って分かりやすいものを選びましょう!モタモタしていると印象が良くありません
高齢者のデイサービスにおけるレクリエーションには必ず意味や目的を持って行われる必要があります
歌レクで言えば
懐かしい歌をうたって、当時の思い出に花を咲かせてもらいたい
普段あまり発言がない方にも、しっかり声を出してもらいたい
職員と一緒に歌って楽しんでもらいたい
などなど、色んな思いを持って有意義な時間になると良いなと思います
国内最大級の特定事業所加算の「取得」と「運用」を代行する「プロサポ」が提供するメディア
訪問介護、通所介護などのお役立ち情報・書式を多数掲載!「けあタスケル」を是非ご覧ください!
https://caretasukeru.com/
最後まで読んで頂きありがとうございました!
コメント