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レトロブームで注目が集まる「うどん自販機」。東は群馬県、西は島根県がアツい!
「島根のうどん自販機を巡るなら、神様と呼ばれる『田中さん』に絶対会いたい!」
「でも、田中さんに会うにはどこに何時に行けばいいの?」
そんな疑問を解決します!
うどん自販機のキーパーソン、島根の田中さんとは一体何者なのか。深掘りしていきましょう!
うどん自販機の数、西日本No.1「島根県」
島根県益田市は、西日本で一番『うどん自販機』がアツイエリアです!
中でも特にアツいのが、富士電機めん類自販機が5台も集まる『花ヶ瀬』という地区。
ここ花ヶ瀬には、2つのお店「後藤商店」と「自販機コーナーオアシス」が横並びに店を構え、後藤商店には3台、オアシスでは2台のうどん自販機が現役で稼働しています。
富士電機のうどん自販機が現役で3台あるのは全国でも後藤商店だけ。しかも、後藤商店はここから1キロ弱のところに支店を構えており、そこでもうどん自販機が1台稼働中!
こんなにうどん自販機が密集している地域は、全国でも珍しいはず!
花ヶ瀬へのアクセス
・萩石見空港でレンタカーを借りて約8分
・JR益田駅からバスに乗り「花ヶ瀬」で降車
自販機コーナー オアシス
島根県益田市安富町2597-1
後藤商店 本店
島根県益田市安富町1905-3
0856-25-2603
後藤商店 支店
島根県益田市安富町1311
うどん自販機のキーパーソン、田中健一さんとは?
島根県西部のうどん自販機を語る上で、田中健一さんは欠かせない存在です。
なぜなら、島根県西部にある11台のうどん自販機と、山口県のうどん自販機、全てのメンテナンスを一人で担う、最重要人物だからです。
島根県西部のうどん自販機一覧(台数)
【益田市】
- 自販機コーナーオアシス(2)
- 後藤商店(本店3・支店1)
- 自販機のお店 風花(1)
【浜田市】ドライブイン日本海(1)
【邑智郡川本町】コインレストランかわもと(1)
【鹿足郡吉賀町】ふるさと村大谷屋(1)
【鹿足郡津和野町】道の駅シルクウェイにちはら(1)
田中さんなしでは、島根県にこんなに多くのうどん自販機が残る光景はみられないはず。そこが「自販機の神様」と呼ばれる所以。
「私は元々機械屋なんですよ」と語る田中健一さん。実は自販機を仕入れて売る、ベンダーと呼ばれる職業が本職。
自販機のことを知り尽くしている。その証拠に、島根県益田市にある田中さんのお店「自販機コーナーオアシス」のうどん自販機は、新旧500円玉に対応しているので驚きです!
というのも、昭和に生まれたうどん自販機、500円玉に対応していないのは珍しくないんです。オアシス以外のお店では、間違って入れてしまわないよう、気をつけましょう。
島根のうどん自販機めぐり 田中さんに会いたい
うどん自販機のファンなら、一度は田中健一さんに会っておくべきです!
うどん自販機が好きなあなたは、うどんの味やトッピングの違いだけを楽しんでいますか?
きっと、うどん自販機の出立ちそのものを、世界遺産を見に行くような感覚で味わい、
うどん自販機を目掛けてやってくる、地元の人々の人間模様や
自分と同じうどん自販機ファンが、どんな楽しみ方をしているかひそかに観察したりと
そんな風に『うどん自販機のある光景』そのものを楽しんでいるのではないでしょうか。
田中さん自身も、うどん自販機目当てに来てくれる方々との交流を楽しみにしておられるそう。
田中さんに会えれば、島根のうどん自販機の旅がもっと思い出深いものになるに違いないでしょう。
うどん自販機「田中さん」に会える場所・時間
自販機の神様と呼ばれる、島根県の田中健一さんに会える場所は、ズバリ 田中さんのお店「自販機コーナーオアシス」です。
田中さんによると、14時〜15時ごろ、仕込みのためにオアシスにいることが多いとのこと。お店に向かって左側に、シルバーのハイエースが停まっていたら「神」降臨中!
ただし、チャーシューを煮たり器を洗ったりと、業務全てを1人でこなしておられ、とても忙しいはず。
声をかけるタイミングは、お仕事の邪魔にならないように!
オアシスの田中さんがこだわる出汁・具材
実は2種類ある、うどんの出汁
「自販機だからといって、出来合いの出汁をそのまま使っているわけではないんです」と田中さん。
オアシスのうどん自販機には、肉うどんと天ぷらうどんがあります(他には肉そば、ラーメン。うどん自販機が2台、メニューが計4種類あります)
同じうどんでも、肉うどんと天ぷらうどんの出汁は微妙に変えてあるのだそう!!
そうと聞けば、両方味わってみたくなる……!!
しかも、田中さん曰く「天ぷらうどんに、冬場限定で味を染み込ませた厚揚げを入れます。常に美味しさを追求して変化させています」と。
そこには「自販機だからこんなもんか、と思われるのではなく、これだったらまた食べに行きたい!と思ってもらえるように。お店で食べるうどんに負けないように、という思いがあります」と、田中さん。
74歳にして、味へのこだわりは日々進化中なんです!
肉うどんの肉は「キレ」のある味付け
「肉うどんの牛肉は、キレのある甘辛さに仕上げています」
そう語る、島根県のうどん自販機のキーパーソン、田中健一さん。
キレとは、具体的にどんなものなのか。失礼ながら何度も尋ねると
「キレにこだわっていて…うーん、キレがあるんですよ(笑)」
と、田中さん自身も、言葉にするのは難しいといった感じで。それでも一生懸命伝えようとしてくださる姿がカッコいい !!
「甘辛いけど、しつこさがないという感じでしょうか?」との質問に
「そうそう!そんな感じ!」と田中さん。とにかく一度食べてみるべき、田中さんこだわりの味付けは、また食べたくなるキレのある甘辛さです!
うどん自販機用の麺は地元メーカーに特注
麺にも田中さんのこだわりが。
「九州のうどんのような、少し細くて柔らかい麺を使いたい。そこで、地元益田市のメーカー『やまや食品』さんに特注して作ってもらっています」(田中さん)
比較してみると分かるのですが、オアシスのうどんは麺が密集しているように感じます。これは麺が柔らかい証拠。
一方は、オアシスに比べると麺にコシがあるので麺と麺に隙間があく感じに見えます。
讃岐うどんのような、弾力のある麺が好きという方には、オアシスの麺は柔らかすぎるかもしれません。けれど、レトロなうどん自販機巡りが好きな人は、決して味だけを求めているのではないはず。
「ここではこういう麺なんだ」「確かに麺が密集しているぞ」といった発見を楽しんでこそ、うどん自販機の醍醐味ですよね!
ラーメンのチャーシュー作りに2時間!
うどんだけでなく、ラーメンにも並々ならぬこだわりが!
チャーシューはオアシスの厨房で2時間煮込んだ手作りで、ゆで卵やなるとなど、他にも具材がたっぷり!
「噂のラーメン食べに来ました!って言ってもらいたい」(田中さん)
スープは出来合いのものをそのまま使うのではなく、田中さんが試飲しながらこだわりのブレンドに仕上がっているそう(教えていただきましたが企業秘密)
そこまで手が込んでいるのに、オアシスの自販機ラーメン=400円って安すぎませんか!?
仕込みから片付けまで1人でこなす田中さんに、誰か雇ったりしないのかと尋ねると、
「あんまり儲からないからね(笑)」(田中さん)
理由は他にも。
「自分ひとりなら、自分のやりたいようにできるから」と、田中さん。本当はこうしてほしいなあ〜ともどかしく感じるくらいなら、全部一人でやっちゃおう、というわけ。
1949年生まれの田中さん。お元気です!
実はもう1台、田中さんのうどん自販機が
島根県内に、実はもう1台、田中さん直営のうどん自販機があります。
島根県鹿足郡津和野町『道の駅シルクウエイにちはら』です。
田中健一さんは、毎日こちらにも足を運び、中身の充填を行っているそう。
薄いグリーンのカラーが珍しいうどん自販機。実は、地元の特産品である島根わさびの色をモチーフに塗装されているのだとか。
メニューはラーメンと天ぷらうどん。田中健一さんが作っているのなら、オアシスと同じ味、かと思いきや……
「水が違うから、味が微妙に変わる」と自販機の神本人が語っています!
そうと聞けば、味比べをしてみたくなるのがうどん自販機ファンの性。
オアシスからは車で15分!
のどかな景色を堪能しながら、ドライブも楽しんでみてくださいね。
ちなみに、山口県岩国市『観音茶屋』にも、田中さん直営のうどん自販機が1台あります。
こちらは、普段はパートの方に仕込みを頼んでいるそうで、田中さんが島根県から定期的に材料を運んでおられます!
田中さんが語る、お隣「後藤商店」への思い
島根県益田市の花ヶ瀬地区、田中健一さんのお店「自販機コーナーオアシス」のすぐ隣には「後藤商店」があります。
後藤商店にもうどん自販機があり、同じ肉うどんなどのメニューがありますが、田中さんはライバルだと思ったりしないのでしょうか?
「ライバルっちゅうか、仲良くやっていますよ。隣に後藤商店さんがあることは、うちにとっては助かることなんです。うちのうどん自販機が全て売り切れでも、後藤商店さんに行けば食べられるかもしれない。せっかく食べに来てくれたお客さんが、空腹のまま帰ることがないんです」(田中さん)
NHKの『ドキュメント72時間』でも、後藤商店とオアシスをハシゴするツウなお客さんが紹介されていました。
ここ『花ヶ瀬エリア』は、1店舗の中で味比べするもよし、隣のお店にハシゴするもよしな、うどん自販機ファンにとって最高な場所、まさに聖地なのです。
今後、うどん自販機の修理はどうなる?
1949年生まれの田中健一さん。2023年9月13日で74歳になられました。
島根県西部と山口県にある全てのメンテナンスを引き受けている田中さん、後継者は。。。?
「全国から『うどん自販機をどうやって直したらいいのか』と問い合わせもあるくらい。ですが、地元には後を継ぎたいという人がいなくて……儲かる仕事じゃないんでね(笑)同じ島根県の東部、出雲市斐川町にある『コインレストランコウラン』さんのうどん自販機を直すために、向こうの電気屋の方が『教えてください』って来られまして。斐川町はちょっと遠いし、私も忙しくて行けなかったんですよ。だからその方に教えて、ラインで写真のやり取りなんかもしながら指導・育成しています」(田中さん)
実際にコウランへ行ってみると、当時はうどん自販機が1台稼働していました。
ラーメンを注文し、出てきたものを手に持つと「あれ?下の方が冷たいぞ」
どうやら、自販機の中で2回行われるはずの湯切りが上手く作動していなかったよう。
だけど筆者は嬉しかったんです(笑)
実は、筆者がうどん自販機のトラブル、、ではなく、当たりを引いたのはこれが初めて。
コウランが悪いわけでは決してない。レトロゆえの誤作動で、ネットでは『お金を入れても出てこなかった』とか、『うどんにラーメンのスープが入っていた』などの書き込みが全国であり、これはうどん自販機あるある。
だから「これが噂の…!」と、うどん自販機の醍醐味をようやく味わえたような感覚で嬉しくなったのです!!
湯切りがされていないだけで、熱々のスープが注がれたのは事実だし、麺がしっかりと冷えているということは、冷蔵庫の機能はバッチリだということ!
麺を箸でほぐしながら美味しくいただきました。
うどん自販機の神、田中さんからお願い
「食べ終わった後、器を持って帰ってしまう人がいるんです(笑)便利な大きさで、ちょうどいい器なんですよね。だけど器は返してくださいね(笑)」(田中さん)
富士電機のうどん自販機ぴったりに作られているどんぶりだから、お持ち帰りは厳禁。
他にも、うどん自販機唯一の修理屋さんである田中さんには、小銭をゆっくり1枚ずつ入れてほしいという気持ちが。
また、田中さんのお店「自販機コーナーオアシス」のお隣、後藤商店には「10円玉は使用しないで」との貼り紙が。
後藤商店のうどん自販機では、10円玉が詰まりやすいのだそう。
先ほど記述したように、田中さんのお店「オアシス」では新旧500円玉が使えますが、他では500円玉が使用できないところが多い。
そういった、店それぞれの注意点も気にとめながら、昭和の遺産「うどん自販機」が1日でも長く楽しめるように、優しく扱ってくれると嬉しいです。
腰の低い神・田中健一さんの人柄
魚谷祐介さん著『日本懐かし自販機大全』(辰巳出版)で、自販機の神と称されている田中健一さん。NHKの「ドキュメント72時間」でも紹介され、地元益田市ではちょっとした有名人。
そんな田中さんですが、私のような突然現れたライターにもにこやかに対応してくれます。それだけでなく、40歳近く年が離れた私に、常に敬語なんです。丁寧な言葉使いに、いい加減な日本語で喋っている私は恥ずかしくなってしまうほど。
時に詩人のようで、「私は砥石なんです」と語る田中さん。
その心は?
「この包丁には、この砥石でないとダメなんだ。そういったものがあるように、うどん自販機には私でないと対応ができない。だから私は砥石のような存在であり続けたいんです」(田中さん)
そんな素敵な発想が次から次へと生まれてくる田中さんにすっかり魅せられ、「本でも出しませんか?」というと「あなたが書いちゃんさい※」とにこやかに言ってくださいました。
(※島根県西部のいわみ弁で「書いてください」という意味)
うどん自販機だけでなく、合わせて16台の自販機が並ぶお店「オアシス」
田中さんのおすすめのドリンクを尋ねると「元気が出るやつ」と言って選んでくださったのがこちら
味はオロナミンCのような、どこか懐かしく「確かに元気がでる」感じ(笑)
よくみると、このコアップガラナは「北海道限定」ではありませんか。島根県でこれが手に入るのは、やっぱり神様のおかげ?
田中さんもこれを普段から飲んでいるのか?は不明ですが、74歳に見えない若々しさ!
冗談もお好きな、とても面白い方なので、9/13のお誕生日に「梨」をプレゼントしてみました。
74だけに、梨……(笑)喜んでくださいました!
お土産にうどん自販機の旗のキーホルダー
島根県のうどん自販機の聖地『自販機コーナーオアシス』と『後藤商店』が立ち並ぶ『花ヶ瀬』を訪れたなら、ぜひお土産にキーホルダーをゲットしてみては。
のぼり旗がモチーフになっているキーホルダーで、花ヶ瀬という美しい地名入り。
1回600円。よく考えると、自販機のうどんやラーメンよりも高い!いや、うどんやラーメンが安いのだ!
物価高の中、田中さんも後藤商店さんも悩みに悩んで、2023年4月に値上げをしたという。それでもこんなに手間暇かかった1杯が500円以下なんて、お手頃価格に頭が下がります。
キーホルダーの自販機は『オアシス』にありますよ!
うどん自販機の修理に追われる田中さん
2023年、特に夏場はうどん自販機の修理に追われたと話す、島根県益田市『オアシス』の田中健一さん。
修理の予約が入ると、うどん自販機の仕込みを早めて修理に対応されるそう。
「以前はお隣り浜田市の『ドライブイン日本海』も私が充填してましたから、そのころは毎朝4時に仕込みしてましたし」(田中さん)
(※現在、浜田市のドライブイン日本海のうどん自販機は、元のオーナーさんのご家族さんが引き継いでおられます)
早朝の作業は慣れたものだといった感じの田中さん。それでもうどん自販機の老朽化は止められない。
島根県西部に11台、うどん自販機が現役で活躍する姿をみられるのは永遠ではないはず。
実は、東京から飛行機を使えばたったの90分で到着できる。島根県西部は意外と近い!
1日でも早く島根県を訪れて田中健一さんと会ってみたり、レトロな自販機が稼働する姿を目に焼き付けたりしてみてはいかがでしょう。
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